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水城が幽霊と決定付けられたのはもちろん宙を翔る気味悪さ、俺以外に見えないオカルトさ、それに本人の証言。
信憑性の高い自供である。
……幽霊の云うことに信憑性云々を当てはめるのも釈然としないのだが、マヌケそうな顔をして俺以外の人間には特に害も無さそうなので一旦区切りを付けたまでだ。
俺には多大なる被害が生まれているが、最近は慣れつつある。
「いやいや、慣れるなんてあってはならないだろうっ!」
「また、佐波が独り言言ってる……気持ち悪いよ?」
「その台詞、お前にだけは言われたくないわっ!!」
水城は髪をくるくる人差し指で絡め取りながら哀れな眼差しを俺に向ける。
もし、水城が普通の人間にも見える姿なら見た目はパーフェクトガールだ。
俺もこんな可愛い子に言い寄られるなら本望である。
幽霊と云うと根暗で、人魂揺らめかせ、生きてる人間が恨めしや~……―――と云う非常に偏った固定概念にとらわれがちになる。
しかし、水城はどこか嘘臭いが一般の人間が抱くようなイメージとはほぼ真逆である。
とりあえず全体的にオシャレ―――まぁ、基本的には制服なのだが、アクセサリーをしているし、髪も現代風にちょくちょくアレンジ
している。
ご丁寧に毎日違う髪型で今日は暑いので―――幽霊に温冷感があるかは追及したら負けなので触れない―――高い位置でポニーテールをしている。流行りのシュシュで愛らしく纏まっている。
足も多少透けてはいるが、あるにはある。
靴も見える。学生なので常にローファーだが。
他人には見えないが、小綺麗ではあるらしい。
ちなみに顔も小さい。
目は二重。カールしたふわふわの前髪が色白さを強調する。
問題があるとすれば顔に噛み合わないハイテンションな性格だ。
と、色々と水城について語ってはみたが、俺にしか見えていないので飽くまでも俺の超主観的な見解になってしまう。
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