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沈黙を破ったのは、真実だった。
「先生…先生に、こんな姿を見られるなんて…僕は…」
「真実…」
永原はもう、バレてしまった今は素のままの自分を出そうと思った。
「真実、目隠しを外すよ?」
目隠しを外された真実は、確かめるように、じっと永原を見つめた。
そこにいるのは、眼鏡を外しただけで、いつもと変わらない永原だ。
「先生…」
「真実…すまない。
いつもは見せない、可愛いお前の姿を見ていたかったんだよ」
永原は、再び真実に顔を近づけた。
「そんな…こんな姿を…」
「それが、可愛いんだ。チクビを弄られて、ないてる姿もいい…」
「先生…恥ずかしい…」
「真実…これは、君のお兄さんとオレだけしか知らない事だよ。
でも、真実が嫌なら、オレはもう来ない。もちろん口外もしないから…」
真実の目に、少し哀しげな目をした永原が映る。
「先生…こんなにイヤらしい生徒でもいいなら…
いっぱい感じさせてください」
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