6人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
「僕はやっていない
だけです……」
彼の、謎が沢山隠された
言葉に私は只、涙を零し
彼を見る事しか無理だった。
なんて私は無力なのだろう…
「誰か…彼を救ってくれ…」
無力な私は、誰かの力に縋り
祈る事しか出来ない…。
彼を救いたいと思うだけで
何も出来ないのだ。
「刑事さん…もう、僕の声は
神に届かないんです」
正義とは、なんだ?
彼の様な若き人材を、
謂われない罪に問い、裁き…
それを正義と呼ぶのか?
「僕は…もう届かないなら
祈る事などしません」
きっぱりと言う彼に私は
殴られた様な衝撃だった。
.
最初のコメントを投稿しよう!