4/6

6人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
       「僕はやっていない   だけです……」  彼の、謎が沢山隠された  言葉に私は只、涙を零し  彼を見る事しか無理だった。  なんて私は無力なのだろう…  「誰か…彼を救ってくれ…」  無力な私は、誰かの力に縋り  祈る事しか出来ない…。  彼を救いたいと思うだけで  何も出来ないのだ。  「刑事さん…もう、僕の声は   神に届かないんです」  正義とは、なんだ?  彼の様な若き人材を、  謂われない罪に問い、裁き…  それを正義と呼ぶのか?  「僕は…もう届かないなら   祈る事などしません」  きっぱりと言う彼に私は  殴られた様な衝撃だった。 .
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加