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「今日、あいつの死刑が
決まった」
翌日、いつもと同じ様に
出勤した私に同僚が言った。
同僚から詳しく聞けば、
昨日、青年がついに罪を
認めたらしい。
最後に同僚が見た青年の姿は
とんでも無いもの
だったと言う……。
「嘘…だ……」
じゃあ私は今日、彼の
死に際を見る為にここに
居るのだと言うのか?
私は…
「………どこまで無力で…」
もう、何も考える気には
なれなかった。
私は最初で最後の"死刑"と
言う行為を一生忘れる事
など出来ないだろう……
なんの罪も無い青年が私の
用意したロープで首を
吊って命を断つのだ…。
忘れられるものか…。
いや。脳裏に刻んでやる…。
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