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「蒼ちゃーん!」
改札の向こう側
笑顔で手を振る彼に
手を振り返す。
改札を抜けると、
ギュッと抱きつかれて。
「久しぶりだね、蒼ちゃん。」
体が離れて、見上げた顔は
「おかえり!」
優しい笑顔だった。
「あ、それおみやげ?」
聞かれて、
手に持っていた紙袋を、
彼に差し出す。
「わっ!おばさんのクッキーだ!ありがとー!!」
母ちゃんに託されたおみやげ。
彼の大好物の
母ちゃんのクッキー。
無邪気に喜ぶ姿に
俺まで嬉しくなった。
「じゃ、とりあえず家帰ろっか!荷物も置かなきゃだしね」
頷いて、
2人並んで歩き出す。
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