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「ごめんなさい。……あの、私も手伝いますから」
「聞こえなかったか? 僕がやってるのは、情報分析とシミュレートだ。……お前に出来るのか?」
「……ちょっと、いや、かなり…………全然無理かも」
「……だな」
……うぅ。負けそう。
ガックリとうつむく私を見て、Dr.オールボーンがため息をついた。
「……僕が勝手にやってることだ。余計な手助けは必要ない。というより、僕一人でやったほうが早い。だから気にするな」
そんな言い方されて、気にするな、と……?
「お嬢、気にしない方がいいですよ」
トトが横に来てそう言った。
「師匠はね、普段はツンツンしてますけど、仲良くなってもツンツンしてますから」
「…………ツンデレ……じゃなく……ツンツン…………?」
ぼそっとレオンが呟く。
「……いや、何の意味があるんだよ。それ」
アルが静かに突っ込む。
……たしかに。
オールボーンが眼鏡を外しながら、トトに向き合った。
「……学生の時にも言ったよな? 僕に変な設定をつけるなと」
「設定じゃありません。真実です」
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