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軍服の男の後ろで、派手なドレスに派手な化粧の女性がキンキン声をあげた。
女性の後ろには、これまた別の男達が4人いる。
どの男も軍服を着ていた。
「嫌がって……ね。物欲しそうに近づいてきたのは誰だよ。まぁ……盛りのついたニャンコみたいでかわいかったから許すけど❤」
胸ぐらをつかまれながら、ホスト(?)の男が女性に投げキッスをする。
さっと、女性の顔が朱に染まり手が震える。
……ものすごい怒ってるよ。あれは。
「……ってめぇっ!! 立場わかってんのか!? “フェンリル”の女に手ぇ出したこと、死ぬほど後悔させてやる!!」
「ふ~ん。で、これ以上ぼっこぼこにされたくなけりゃ……金出しなって?」
「……!!」
「最近さぁ、俺の店でも噂になってたんだよね。“軍”の精鋭部隊のやつが“美人局”やってるって……。カタリかと思ったんだけど……マジだったんだ。……ねぇ。上にばれたらまずいんじゃね?」
いたずらっ子のように笑いながら、軍服の男を牽制する。
「てか、“軍”って大変なんだね。どうよ? 俺みたいなホストにジョブチェンジしてみたら?」
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