1279人が本棚に入れています
本棚に追加
「誰が俺の女だぁっ!!!」
そこへ一人の男が大絶叫しながら、見事な飛び蹴りで軍服Bに突っ込んできた。
トトだ。
軍服Bは顔からスライディングしながら、5メートル程吹っ飛んだ。
起き上がる気配はない……。
恐る恐る、トトの方を見る。
背中越しに見える黒のオーラ。
否。そんな生易しいもんじゃない。
あれは、瘴気だっ!! 真っ黒い瘴気だっ!!
「……………………お嬢」
地を這うような低音ボイス。
「はっ、はいぃっ!?!?」
思わず声が裏返る。
「…………俺、言いましたよね? ここから動かないでください……って」
うひ~~っ!?!? やっぱそれですかっ!?!?
「えーっと……トト……これには深~いワケが……」
「ほぉう?」
トトがぐるんと振り返る。
微笑みをたたえ、でも目は全然笑っていない。
恐怖のアルカイック・スマイル。
めちゃくちゃ怒ってる……。
「聞こうじゃありませんか? その深~いワケを」
……これは説教2時間コースプラス1時間追加オーダーじゃない。
2時間追加オーダーだ……。
最初のコメントを投稿しよう!