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「いってぇっ~。鼻になんかツンときたっ! ツンとっ! マジでいてぇって!!」
トトが呻く。
「チョップの後にゲンコ張られた~! 星が見えた! なんか光ったよ! 今っ!!」
ホストも呻く。
「うっさいっ!! いいトシしたでっかい男二人が何してんの!? 周りが迷惑するでしょっ!? ちょっとは考えなさいっ!!」
グリンダが二人の前で仁王立ちしながら怒鳴る。
「ちょっ……!! グリンダ姉さんっ!! そもそも俺、美人局の被害者なんだけど!? フルボッコにされかかったのよ!? そんで怒られるって……!?」
「お黙りっ! どうせあんたのことだから、売られた喧嘩を面白がって買っただけでしょうっ!? てっちゃんっ!?」
ホストがぐっと言葉を飲みこむ。
「て、てっちゃん……? 知り合いなの?」
思わず呟く。
「ん? ああ……。この子ね、“てつお”っていうの。カドリングでホストしてんだけど、昔からやんちゃボウズでね~。喧嘩っぱやいは女にも手が早いわで困った子なの」
グリンダがホストの頭をぐりぐりと撫でながら、答えた。
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