サザンクロス~情報屋とコウノトリ Vol.2~

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「……けっ。オッサンのクセに」 それは聞こえるか聞こえないかくらいの悪態だったが…… 「聞こえとるんじゃぁぁっ!!!」 ごいーんっ!! トトにも再び拳骨が落ちました。 同じように頭から白い煙を出しながら、トトも落ちてます。 「ふんっ。カドリングのクイーン・オブ・ヘル・イヤーをなめんじゃないよ!」 ……地獄耳の女王。それ、自慢になるの? 「ったく……。ほら、二人とも立って! ごめんなさいをしなさいっ!!」 まるっきり子供扱いである。 「ほらっ! ごめんなさいはっ!?」 お互いにそっぽを向いていたが、グリンダの鉄拳を恐れて、しぶしぶと……本当にしぶしぶといった感じでトトが口を開いた。 「……悪かったな。てつおくん」 うわっ。こいつわざとだっ! わざと“てつおくん”って言いやがった!! 大人気なっ!! それを聞いたてつおの方が一瞬ピクッとしたが…… 「……俺の方こそ悪かったな。ドキュン保護者」 こいつも大人気ないっ!! 全然二人とも、謝る気ないっ!!
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