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「じゃ、ドロシーちゃん。また君と会えるように、これは俺からのおまじない」
ちう。
ちう? 唇に……ちう?
…………唇に…………ちうっ!?!? チュウっ!?!?
こここ、この男、今私に何したぁっ!?!?
「きっすぁむぁっ!!!!」
私より、トトの方が反応が早かった。
光の速さで、私をてつおから引き剥がし、抱きすくめる。
「あっはっはっは~。ごめんね~。保護者さん。あんまり可愛かったんで、つい」
「“つい”じゃあねぇっ!!!!」
トトが私を抱きすくめ、てつおに威嚇してる間、私はずっと固まっておりました。
唇に……ちう……。
唇に……ちう……。
唇に……。
チュウ……。
ほとんど、思考停止状態。
「じゃあ、まったね~。アデュー」
「待て、こらっ!! 一発殴らせろっ!!!」
「やっだよ~ん」
怒り狂うトトに、ニコニコと笑いながら手を振り、てつおは走って行ってしまった。
「……あんた達、あの子に気に入られたわね」
グリンダがニヤニヤしながら、そう言った。
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