サザンクロス~情報屋とコウノトリ Vol.3~

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 ※ ※ ※ ※ ※ 先に部屋に戻っていた私は、ベッドの上で横になってうとうとしていた。 部屋に誰かが入ってくる気配と物音。 「ん? トト?」 目をこすりながら、ベッドから起き上がる。 トトがドアを背にして、座り込んでいた。 苦しそうな息遣いが聞こえる。 「トト……? どうしたの?」 トトの側に行き、トトの目の前でしゃがむ。 「……ねぇ? ちょっと、ホントに大丈夫?」 「……大丈夫です。なんでもありませんから」 そうは言うものの、とても大丈夫そうには見えない。 「……ちょっと、疲れただけですから」 「ならいいけど……。そうだ。グリンダさんから何かもらって来てあげる」 「いいっ!! あいつのところに行くなっ!!」 立ち上がろうとした私を大声で制する。 ビクッとした私の腕をとり、そのまま強く引き寄せられ、抱きしめられた。 「ちょっ……!? トト!?」 驚いてトトから離れようとしたが、強く抱きしめられ、動くことができない。 「すいません……お嬢。少しだけ……こうしてていいですか?」
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