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有無を言わさない迫力でコウノトリに迫る。
「いったいなんやねん!? 待ち合わせて早々!?」
抗議するコウノトリの顔をぐいっと近づけ、小声で話す。
(いいからっ! 私を助けると思って、黙って車に乗りなさいっ!)
「んぁ?」
コウノトリがわけわからんというような顔をする。
(……トトのやつ、店からここまでず~っと私に説教し続けてんのよっ!)
「……俺様、関係あらへんやん」
(フォローしてって頼んでるのっ!)
「ますます、関係あらへんやん」
「……お嬢? さっきから何をこそこそと話してるんです?」
トトが怪訝そうに聞いてきた。
「なんでもないないっ! ほらっ! コウノトリさんっ!! お疲れでしょう? 乗って乗って❤」
ドアを開け、無理やり車に引きずり込む。
「ちょっと!? こら、待て!」
そのまま放り投げるようにして、後部座席に突っ込んだ。
「おぶっ!!」
コウノトリが頭から後部座席に突っ込んで、奇声をあげる。
「さぁ、出発、出発❤」
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