サザンクロス~祈り Vol.1~

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有無を言わさない迫力でコウノトリに迫る。 「いったいなんやねん!? 待ち合わせて早々!?」 抗議するコウノトリの顔をぐいっと近づけ、小声で話す。 (いいからっ! 私を助けると思って、黙って車に乗りなさいっ!) 「んぁ?」 コウノトリがわけわからんというような顔をする。 (……トトのやつ、店からここまでず~っと私に説教し続けてんのよっ!) 「……俺様、関係あらへんやん」 (フォローしてって頼んでるのっ!) 「ますます、関係あらへんやん」 「……お嬢? さっきから何をこそこそと話してるんです?」 トトが怪訝そうに聞いてきた。 「なんでもないないっ! ほらっ! コウノトリさんっ!! お疲れでしょう? 乗って乗って❤」 ドアを開け、無理やり車に引きずり込む。 「ちょっと!? こら、待て!」 そのまま放り投げるようにして、後部座席に突っ込んだ。 「おぶっ!!」 コウノトリが頭から後部座席に突っ込んで、奇声をあげる。 「さぁ、出発、出発❤」
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