1279人が本棚に入れています
本棚に追加
/604ページ
その時――
バタンッ!
部屋のドアがおもいっきり開かれる。
ツカツカツカ……。
誰かが近づいてくる足音。
そして……
バッカーンッ!!!
トトの頭に何かが直撃したらしい、すごい音が聞こえてきた。
「俺の大事な娘に、何さらしてやがんだ。ああん? このバカ息子っ!」
トトの後ろに、ヨレヨレの白衣を着た義父さんが立っていた。
片手で無精髭をあたりながら、片手にはものすごく分厚い本をもっていた。
どうやら、“アレ”で殴ったらしい……。
トトが後頭部を押さえながら、無言で呻いてる。
相当、痛かったらしい。
……義父さん。相変わらず、素敵すぎるほど容赦なし。
「おっはよ~ん。ドロシー。もう、心配いらないよ。パパが助けに来たからね」
……パ、パパって。
しかも、そんなすごい嬉しそうに。
「あ、あの……パパ? トト、無言で呻いてますけど……」
「ああ、大丈夫大丈夫。男なんだから、心配ないない。これくらい平気平気」
……いや、男だからとか、そういう問題じゃなくて。
最初のコメントを投稿しよう!