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あの目の光は、全てを破壊する魔の光。
――いつか……そう遠くない日、私はあの時の選択の代償を払うのだとしたら……。
机に目を落とす。
机の上には、ドロシーが焼いたクッキーがある。
その横にはメモ紙。
“差し入れだよ~❤”
と、走り書きされたメモ。
――流す血は私だけでいい。
ヘンリー様も、トト様も、ドロシー様も、誰の血も流させない。
私の血だけで贖って見せる。
声が聞こえる。
――幸せになるのか?……と。
――ええ。でも……落とし前はつける。
エムはドロシーのクッキーを口に入れて、そんなことを考えるのだった……。
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