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荒野に響き渡る大絶叫。
二人の男が飛び起きた。
「ドロシーっ!!」
「ドロシーちゃんっ!!」
ほとんど同時に天幕に飛び込む。
「……って。あれ?」
「お前……グリンダのところの……」
「そうでぇっすっ! 姐さんの有能な懐刀。噂のコウノトリ様でぇっすっ!!」
「何言ってんのよっ!? 早くどきなさいよっ!!」
「なんやねん。人がせっかくギャルゲー妹キャラバージョンでサービスしたったのに」
「誰に対する何のためのサービスなのよっ! それっ!! てか、女の子の寝込みを襲うなんて信じらんないっ!!」
すると、コウノトリは鼻で笑った。
「安心せい。お前みたいな発展途上のツルぺたに欲情するほど、俺様は飢えとらんわい」
けけけと笑うコウノトリ。
ぶちんっ。
何かの尾がキレる音がした。
「……あんた、死にたいの?」
「……はぇ?」
少女がいつのまにか銀の銃を構えていた。
「って、うおぉいっ! アガートラームっ!?!?」
ずさっとコウノトリが後退する。
「おおおお、うぉまぇっ! それ、いかんやろぉっ!?」
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