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――この男、とにもかくにも“女好き”なのだ。おまけに老女から幼女まで、ストライクゾーンの広いこと広いこと。私達と旅をするまでは、ホストだか男娼をしてたとかで、女性を口説くのも馴れている。(この農場に宿泊出来たのも、彼がご婦人方を説得したから)
役に立つことも多いが、トラブルも多い。いつか刺されるんじゃないかと、心配だ……。
「てつおって呼ぶなって、何遍言ったらわかるんだっ!! あんたはっ!! つか、その銃は何!? その殺気は何!? 俺を殺す気!?」
「まさか。てつおくん、取り込み中だったみたいだし、普通に言っても気が付かないかなと思って」
「気付くわぁっ!!」
「おや、それはすみませんでした」
……笑顔と一緒にトトから何か瘴気のようなものが漂ってるのは、気のせいだろうか?……怖い。
「それよりほら、二人ともそんなところで遊んでるくらいなら、少しはお手伝いしてください」
「別に遊んでたわけじゃ……」
文句を言おうとする私を無視するように、トトはさっさと行ってしまった。
……何、あれ。
あ~あ、と言いながら、アルが頭をかいた。
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