サザンクロス~プロローグ~

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「ちょっと待てって!! お前らっ!! 落ち着けって!! 落ち着いて俺様の話を聞いてっ!!」 ジリジリとにじり寄る男性陣に、コウノトリが説得を試みる。 「これはなっ、俺様と姐さんの配慮やっ! 前章が重い空気で終わったやろ!? だから、場をあっためとこうっちゅう、俺様と姐さんの心配りやっ! わからんかっ!?」 「わからん」 ぶぉんっ!!! 先生が勢いよく刀を振る。 「だからっ! 居合いでツッコミはやめーいっ!」   ……グリンダお姉さま。 はっきり言います。 誰に対して……何のための配慮と心配りだったんでしょうか? そして……空気はあったまってません。 逆にこれ以上ないくらい殺気立っています。 「…………なぁ。コウノトリ」 突然、レオンが口を開いた。 「……グリンダに……伝えてくれ…………。男がレオタードの色とか気にしたら駄目だ…………」 全員、シーンと静まりかえる。 出た……。 “現場空気クラッシャー” しかも、今、設定に関する重大なことをさらっと言わなかった?
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