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猫「さぁ、行こう…僕らのアリス」 そういってチェシャ猫は私の腕を掴んだ。 杏奈「…!!だから!!アリスじゃないってば! それに行かないよ! アリスの国って何? ここは何処なの!?」 私が一度にいろいろ質問したせいか、チェシャ猫は少し困っているようだ。 猫「ここは表と裏の狭間だよ。 ここからアリスの国に行くんだ。 アリスの国は君が作った国だよ。 僕はそこの案内人。」 杏奈「だから私はアリスじゃ…………もういいや;面倒くさい。 ……で、どうして私が国に行かなくちゃいけないの?」 アリスと呼ばれる度に訂正するのが面倒になった。 とりあえずそのままチェシャ猫に話を訊いてみた。 猫「……………早く行かなきゃ…白ウサギが孤独に呑まれて死んでしまうよ…?」 白ウサギ…そう聴いた瞬間に、何故だか私の目からは涙がこぼれていた……。
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