3人が本棚に入れています
本棚に追加
「知ってる。さっきここの村の奴に聞いた。三日前に……殺されたんだろ」
今度は言いよどまずに、はっきりと女の子は言った。
僕は頷く。
頷きながら、ふと思った。
英雄が死んでるってわかってるのに、どうしてこの子は来たんだろう?
「お前に頼みがある」
女の子は、口を開いた。
「何を?」
僕なんかに、頼み?
「2本角の狼を、倒して欲しい」
強い口調で、女の子は言った。
僕が?
狼を?
あの、2本角の狼を?
……そんなの、無理に決まってる。何を言ってるんだこの子は。
最初のコメントを投稿しよう!