第2章  水晶占  

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「じゃあ、タカシ君の!」 「うん。弟はお陰で元気でやってる。 「会ったら 『よろしく』 いっておいて、って言ってたよ」 「あれ!」  スギコが、目を丸くした。 「じゃあ、エスパー・アッキーの名をたからしめた、騒動の?」 「そうか、二人は顔見知りか」 「あおべ~」  が、ちょっと驚いた顔をして、上村先輩に、 「それならそうと、話してくれたらよかったじゃないか?」  そう言った。  上村先輩は、 「ええ。でも、たぶん『アッキー先生』は、ぼくのことは覚えてないだろうし。。。 「弟のことをいまさら言うのも何だか。。。」  そう言葉をにごしてから、目を少し細めた。   「まぶしいもの」でも観るような目で、あたしに微笑んだ。    ちょっと「いい感じ」だな。  あたしは、そう思った。
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