第2章  水晶占  

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「。。。先輩、クリスタル・ゲイジングですか?」  って、ずばり訊いてみた。 「うん」 「あおべ~」が、横から答えた。 「何か、進路のことで相談があるらしいよ」 「そうじゃないかな?って、思って今日はクリスタルを持って来たんです」    あたしは椅子に腰かけて、提(さ)げてきたきた「エコ・バッグ」を膝(ひざ)の上に置いた。    先輩も、腰を下ろした。 「上村先輩が、『クリスタル・ゲイジング』の依頼をすることも、未来予知したんですか?」  文芸部の「一年部員」が、訊いた。 「それは、『察(さっ)する』って部類よ」  スギコが、シニカルな口調で、表情を変えずに言った。
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