第1章  スギコ

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「大学生でも有名人?」   という「スギコの言葉」に、 「はぐらかす」  つもりで、まともに反応したのは、いってみれば「ワナ」に見事に「かかった」ようなものだ。   「なんかこの頃、ヘンよね~。預言者に恋は、大敵だっていうわよねえ」    と、小柄なスギコがあたしを見上げた。 「アッキーの、 『クリスタル・ゲイジング』 『しばらく(休載)』って、ホームページにも出てたし」  あたしはなるべく平静を 「装(よそお)った」  けれど、  小説の主人公の『裏の心』まで、 「分析する」  彼女にとても隠せるものではない。  スギコは、「クリスチャン」で、毎週、日曜日には「教会」にいっている。 「クリスチャン」  って、「やわらかい」イメージだったんだけれど・・・  スギコに、 「神様は、『人に優しく』って、おしえなかった?」  って言ったら、 「天使の顔も持ってるよ」  そう言ってから、 「悪魔の心も同時に」  だって。    どうやら「悪魔の心」で、 「図星ね!」  と、言って「ニヤ」としたスギコに。。。    あたしは、かすかにうなずいた。 (第2章に続く)
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