第2章  水晶占  

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「ふ~ん。面識がないのか? 「じゃ、アッキーの『ファン』だな。  黙って高校に顔を出して、放課後、美術教室か何かで待っていればいいのに、律儀な学生だな」  叔父さんが、少し「にやけた」顔で言った。 「上村さんって、どっかで聴いたような名前だけど?」      お母さんは、首をひねった。 「でも、『先生の許可を取る』といっているから、学校には信用のある学生さんだったんでしょうね」  叔父さんとお母さんは、この手紙を渡すことで、 「学校の先生許可」  が、あれば、 「直接会ってもいい」  という暗黙の了解を、あたしに与えたんだと思う。
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