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椅子の背もたれに左肘をついて、あたしの横顔をじっと見てるのが横目に入る。
あたし、きっと今赤面マックスなんだろうな。
う~、お願いだから何か喋ってよ!「こっち向けよ。」
銀さんが、ボソッと言った。
「な、な、何で?」
すると銀さんは、あたしの左頬に手を掛けて、無理矢理自分の方に向かせた。
「お嬢ちゃんじゃねぇなら、惚れた男の顔位真っ直ぐ見ろっつってんだよ。」
こ、こ、この人恥ずかしくないの?!
しかも、眼マジだぁっ……!
顔から火が出るってこ~ゆ~事だったんだぁ、って、感心してる場合じゃないよぉ!
「バ~カ。こんなトコでチューなんてかまさねぇから安心しろ。」
銀さんは、あたしの頭をポンポンして向かい側の席に戻った。
そこへ、何とも絶妙なタイミングでチョコパ到着。
途端にニコニコでパフェに取り組む銀さん。
さっきと同一人物とは、とても思えない。
あっ、とゆ~間に完食。
あたしは、大分落ち着いたせいか、話し掛ける余裕が出来た。
「あたしが何時、銀さんのコト好きだって言った?
自惚れてんの?
からかってんの?」
「っとに可愛くねぇなぁ。
まぁ、良いけどよ…。」
そう言って、伝票を持って立ち上がる。
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