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ふと、現実に返って考える。
今のあたし、銀さんに、ちゃんと好きになって貰おうとしてるだろうか……?
銀さんが、ホントはあたしのコトどう想ってんのか、はっきり言ってくんないのって、あたしの気持ちがちゃんと伝わってないから……?
ってゆ~より、あたしが素直に本音で接しなかったら、銀さんだって本音を言ってくれる訳ない……。
そっか……そうだよね……。
頭では理解出来ても、本人目の前にしたら、きっと又素直になれなくなる……。
何かもぉ、自己嫌悪通り越して、マジで哀しくなってきた……。
その時、又オフィスの電話が鳴り出した。
銀さんじゃないのは判ってるし、とてもじゃないけど、とる気になれなかった……。
でも、10コール過ぎても電話は鳴り止まない。
あ~も~しつこい!煩い!ウザい!仕方なくガバッと起き上がったその瞬間、あたしは死ぬ程飛び上がった!「銀……さん……。」
何時の間にか、デスクに銀さんが座ってた……。
電話は相変わらずコールし続けてる。
銀さんはとる気が無いらしい。
あたしの足はデスクに向かった。
受話器をとったその瞬間、銀さんが、本体のフックを押して言った。
「もう良いよ。掛けてんの俺だし。」
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