悪魔的に優しく❤

19/27
前へ
/55ページ
次へ
銀さんは、そう言って先に部屋に入って行った。 あたしは、手早く靴を揃えて後に続く。 「銀さん、何か飲んで良い?」 冷蔵庫の前であたしが言うと、 「あぁ、アイスティー入ってるぞ。今朝俺が作った。」 「え?銀さんが?珍しいじゃん。」冷蔵庫を開けると、何時もの様に苺牛乳と缶ビールのコラボレーション。 「え~?無いよ~?」 冷蔵庫を覗き込みながら言うと、グラスを持った銀さんが来た。 「コレだよ。」 そう言って、コーヒーサーバーを取り出す。 「それだったんだ。何か、余った麦茶かなって思っちゃった。」 「ウチに麦茶なんかあった事ねぇだろ。」 銀さんは、あたしの肩を抱きながら、リビングに誘う。 「風呂いれてくっから、テレビでも見てろよ。」 そう言って、銀さんはバスルームに入って行った。 あたしは、銀さんが作ってくれたアイスティーをグラスに注いだ。 良く見たら、確かに麦茶って色じゃないか……。 一口飲んで驚いた。 美味ぃぃ!ってか、これ、アールグレイだ。 あたしは、上機嫌でリモコンのスイッチを押した。 殆どのチャンネルがニュースだった。 もう直ぐ7時かぁ……。 ふと、つけられたキスマークを思い出し、改めて見てみる。
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

66人が本棚に入れています
本棚に追加