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銀さんは、そう言って先に部屋に入って行った。
あたしは、手早く靴を揃えて後に続く。
「銀さん、何か飲んで良い?」
冷蔵庫の前であたしが言うと、
「あぁ、アイスティー入ってるぞ。今朝俺が作った。」
「え?銀さんが?珍しいじゃん。」冷蔵庫を開けると、何時もの様に苺牛乳と缶ビールのコラボレーション。
「え~?無いよ~?」
冷蔵庫を覗き込みながら言うと、グラスを持った銀さんが来た。
「コレだよ。」
そう言って、コーヒーサーバーを取り出す。
「それだったんだ。何か、余った麦茶かなって思っちゃった。」
「ウチに麦茶なんかあった事ねぇだろ。」
銀さんは、あたしの肩を抱きながら、リビングに誘う。
「風呂いれてくっから、テレビでも見てろよ。」
そう言って、銀さんはバスルームに入って行った。
あたしは、銀さんが作ってくれたアイスティーをグラスに注いだ。
良く見たら、確かに麦茶って色じゃないか……。
一口飲んで驚いた。
美味ぃぃ!ってか、これ、アールグレイだ。
あたしは、上機嫌でリモコンのスイッチを押した。
殆どのチャンネルがニュースだった。
もう直ぐ7時かぁ……。
ふと、つけられたキスマークを思い出し、改めて見てみる。
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