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次の日。
普段であれば、頼みもしないのに。あのふしだらな女子高生が、早朝だというのに、やたらハイテンションで人の部屋に寝間着姿のまま入り込み、「朝だぞ!おっきろーーっ!!」と、叫びながら惰眠(だみん)を貪(むさぼ)る私の上に飛び込んでくるのだが。昨日のアレにまだ怒っているのか。その激しすぎる目覚ましはなかった。
結果として、私は会社を遅刻した。
「珍しい事もあるものだ」そう、入社して昨日まで、無遅刻無欠席を維持してきた私に対して、上司はそう、はっはっはっと、陽気に笑い。軽く私の遅刻を許してくれた。
が、事はそんな丸くは収まらず。その後、次いで私に告げられた言葉が、
「からの、お前。明日から2日程出張な?」
だ。
……。………。…………。……………………。………………………え゛?
出張?
出張って、職務で、他の土地・職場に出向くことを指す出張なのか?そう、思い、それを丁寧語で上司に問い掛けると、「その出張だ。頼んだぞ」と、肯定の意で応じられてしまった。
これは……事件だ。
しかも、大事件だ。
……ん?いや、まて。
…………ああ。コレって、今私が抱えているあの件をへたしたら、上手く事が進めば、解決できるチャンスなんじゃあないのか?
……うん。これは、もしかしたら、願ってもいかない大チャンスかもしれない。
あのふしだらな女子高生が私という足枷(あしかせ)から、解き放てる。とても、良い機会なのかもしれない。
うむ。自堕落な私なりには。かなり冴えた閃きではないか。
そうと決まったら……それからの私の行動はかなり早かった。
そう。スピーディー!
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