19人が本棚に入れています
本棚に追加
/46ページ
孫……通称家主は、私達にこの家を提供したい。と、親族に提案したところ、分かりきってはいたのだけれど、ものの見事に却下をくらったのである。
普通に考えれば、あまりに当たり前なこの結果に、私はそそくさと帰ろうとした、その時、
「僕も彼らと一緒に住みます」
「は?」
「これなら、文句無いですよね?」
そう、まだ何か言いたかった親族をそう言い。一喝。まさに、強引に決を出したのである。
……で、今にいたる。
「あ、醤油とって」
「はい。」
「ありがとう~~」
上記の会話は、孫と女子高生のやり取りである。まるで、新婚ほやほやのやり取りのようだ。
……正直、私としては、コレはチャンスなのかもしれない。
これを気に、このふしだらな女子高生が、この面倒見の良すぎる孫と良い関係になってくれれば、私は安心して彼女前から去る事が出来る……。
「……だな」
「うん?どうした?」
「なんでもない。お!この漬け物美味いな」
「それ、僕が漬けたんです。ばあちゃんの糠(ぬか)を使って」
素晴らしい糠漬けであるな。
さて、どうしたものかな……。
最初のコメントを投稿しよう!