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――それは仕事上がりの事でした。
ん?何だそのふざけた喋り方はだって?まあ、細かい事は今はどうだっていいじゃあ無いか。
お前が知りたい事に、私の語り方は今はどうでも良いのだから。
――うん。分かればよろしい。
で、だな。その帰宅途中、私を呼び止める奴が現れたわけだよ。
まあ、ソイツがこのキスマークを付けた奴なんだが。
ん?そこをもっと詳しく話せって?……まあ、別に良いが、お前、何でそんなムキに詳細を知りたがる?……へ?別にどうだって良いだって?じゃあ、私のこのキスマークの事だって、別にどうだって良いのでぐわぁっ!?
……お……お前、脇腹に……跳び蹴りかますな……けほっ!
……こほっ!あ~分かったよ。話せば良いんだろ?話せば!
でだ。まあ、その……なんだ。私を呼び止めた。そいつな?最近、会社に入ったアルバイトなんだよ。
うん。まあ、お前の言うとおり、女だ。
つか、女じゃあなかったら、この話し事態がかなり気持ち悪いものなってしまうし。私としても、こんなに冷静に事の成り行きを話してなんかいられないからな。
続けるぞ?
まあ、次いでだから話しちまうが。実は、今日の昼飯時に、このアルバイトに告られてな。
あ?何?どういう事だって?
いや、だから。告白されたんだよ?好きだってな。まあ、正直、あまりに急な事だったから、返事は3日後に繰り越してもらったんだけどな。
ん?どうした?顔色が悪いぞ?
……まあ、大丈夫なら良いが、話し続けて大丈夫か?……そうか。
で、まあ、なんだか知らないが、急に「おじさんまた明日ね」て、言われた時に、キスされた……と、思う。
いや、すまん。あまりに色々ありすぎて、疲れてたもんだから、鮮明に覚えて無いんだよ……って!痛たたたたた!?
か、噛みつくな!ぶつな!物を投げるなああああああっ!!!!
……それから、深夜に孫が帰ってくるまで、なぜか怒っている女子高生に、俺は散々殴られ、叱られた。
なんだって言うんだ?
……はあ。
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