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都内某所のとあるファミレス
込み時の夏のお昼に、一人の少女の明るい声が響いた
「いらっしゃいませ~」
白と黒のオーソドックスの制服に、少し長めの茶色の髪をキレイに束ねたポニーテール
看板娘と言う言葉がピッタリのその明るい少女
高校三年生 池村 凛 は半年ほど前からこのファミレスでバイトをしている
「お客様2名ご案内でーす」
彼女は、特に欲しい物は無いが母親にバイトをしろと言われたので、とりあえずココで働いている
店内を見渡すと厨房が見える
暑そうな調理音と最低限の仕事しかしない換気扇、その換気扇の音を遮る店員の声で溢れ返っている
「料理出来なくて良かったぁ。あんな所に30分と居れないよ」
凛はそんな事を考えながらお客からオーダーを取った
この職場は時給700円とさほど稼げる訳では無い
しかし部活ももうすぐ終わり
どうせ就職や進学をするつもりなんて無いんだし、今の内にお金を貯めておこう
と言う考えの元、バイトをしていた
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