てんへ

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君の名前呼んでも もう返事は 返ってこない 君はどんな時でも呼べば ニャーと返事してくれる 突然病にかかった時 医者から助からないかもしれない 生きてることが辛くなるかもしれない そう言われた時 涙が溢れ どうしようもない気持ちで いっぱいになった 死んで欲しくない 死なんか考えたくない どれだけ 祈っただろう その願いは 君の命を 包んで その願いは 君の心に届き ‘死’の宣告を はねのけた 君の生命力の強さに 可能性の意味を知ったよ 年が経って 過去が増え 君との時間が積み重なり いろんな気持ち 与えられた 助からないと言われた日から10年位 一度死を覚悟してから 10年位 よく生きててくれた 最後を私は看取る事出来なかったけど 固まって冷たくなった君の最後の姿に会える事出来た 艶のある白い君の身体 冷たくなっても変わらない ありがとう てん ありがとう てん 君の優しさは永遠に忘れない
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