魔王の息子と凡人

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「オイ、そこの辛気臭い顔した童貞まっしぐらの腐れ人間!」 ・・・へ? なんか、今の言葉が俺に向けられたように思えたんだけど? 念のため、周りを見渡してみる。 そこには、人間はおろか、魔物すら居ないことを確認。 視界に入るのは、雷鳴鳴り響く曇り空と少年が出てきた林だけ。 そのことから、さっきの罵声が自分に向けられたものだと確信する。 さっき、俺はなんて言われたんだっけ? 「辛気臭い顔、童貞、腐れ人間。」 少年の言った言葉を繰り返す。 ・・・???・・・・・・・!?・・・・・・・・・・!!!・・・・・・・・・・!!!!!!!!!! 最初は疑問符を浮かべていたが、次第に言葉の意味を理解し、キレて、般若の形相になった。 それが今の記号文の正しい訳しかただ。 ここ、テストに出るよ? 『そこから筆者の心情を読み取れ』みたいなかんじで。 おっと、話が脱線したな。 で、冷静になって今言われたことを思い返すと、さすがにジェントルマンで紳士な私でも頭にコチンとくるわけですよ。 えっ?意味が同じだし、紳士の意味わかってんのか?って? もちろん! なんだよっ その『紳士は紳士でも変態という名の紳士だろ?』 みたいな目は? まぁいっか。 とりあえず言われっぱなしはなんか嫌なので反撃しよう。 「オイガキ、あんまり調s「黙れ、ボケカスクソカス死ね」」 ・・・・・・あの、 泣いてもいいっすか? さっきは粋がってたけど、メンタルかなり弱いのよ。 はぁ?精神的強さ? そんなものは産まれたときに粗大ゴミにポイしてきたもんねっ!
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