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青い絵の具で塗りつぶされたように晴れた。
なんて描写とは真逆の曇天が広がっている今日。
俺が林を五右衛門風呂の火の部分みたいにしてしまったあの日から5日が過ぎた。
なに?例えが意味不明?うん。そういう仕様なの。間違っても文章力がないなんてことはないよ?・・・・・・・うん。
で、なんだかグダグダっと時間が過ぎていってるけど、未だに国王の『喜びそうな物』の手掛かりすら掴めていなかったりする。
なので、やっぱり俺は、道なりに進んでいるだけだ。
一応、寄る町ごとに情報収集はしてるんだが、
それっぽい話は一つもなかった。
「だいたい、定義がおかしすぎるんだよ。『国王が喜びそうな物』とかよ。」
あまりにも抽象的すぎるだろ。
だってさ、極端な話、国王が気に入れば、ゴキブリでもOKってことだろ?
でも、あのワガママ国王のことだ、世界に数個しかない物を持って行っても納得するかどうか・・・
こんな考えてもどうしようもないことを考えてしまうくらい暇な俺はこのとき、林から小さな子供が出てくるのを見た
銀髪で背は小さく、でもなにか禍々しいオーラを放つ少年は、
辺りをキョロキョロ見回し始める。
当然、俺から見えるということは相手からも見えるということで・・・
数秒後、バッチリ目があってしまった。
そして、少年はズンズンと俺の方に足を進ませる。
なんだ?もしかして迷子かな?
なんてことを思いながらその場に立ち止まっている俺。
だが、俺のそんな思いは、少年の第一声によって粉々に砕かれることになる。
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