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暗い部屋に
月明かりが射し込む。
逆光で顔は見えないけど
今目の前に立っているのは紛れもなく私が助けを求めた人。
平助
「おまえって目を離すとすぐ一人で泣いてるよな。だから一人にできねぇんだよ!」
そう言って私の所へゆっくり近付く。
亜李梨
「別に…いつも泣いるわけじゃないよ…」
平助
「ん、そうだったな!いつも亜李梨の笑顔から元気もらってる。だから泣くなよ!俺まで悲しくなる。」
私の涙を優しい手が拭ってくれる。
泣き止む所か、更に流れる涙。
平助
「っうわ。だから泣き止めって!!亜李梨に泣き顔なんて似合わないんだからさ!」
慌てる平助君が可笑しくて
つい笑ってしまう。
平助
「泣きながら笑うっておまえにしかできないよな…。でもやっぱり笑顔の方が亜李梨らしい!」
呆れながら言う平助君も
いつの間にか笑っていた。
どんなに悲しくなろうが
どんなに孤独を感じようが
彼がいるだけで救われる。
本当に感謝の気持ちでいっぱいになる。
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