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病院に近い百合子の家で、その子を入れたダンボールは玄関先に落ち着きました。
百合子の家族に遠慮したのと、私が来たときすぐにその子を見られるように。
「頑張ろうね、猫ちゃん!」
しゃがんで子猫を覗き込み、エールを送る。
台所から戻りながら、百合子も声をかける。
「そうよーこんなケガなんかに負けちゃダメ」
お水を汲んだ小皿を差し出す。
「ほら、お水だよー」
「ちゃんと治ったら、名前付けてあげる」
百合子は子猫の目を見て、語りかける。
「部屋の中にもいれてあげる」
ふわふわな毛並みを優しくなでながら言う。
「だから、きっとよくなるんだよ!」
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