キミが

13/25
前へ
/25ページ
次へ
「安心していいんだよ」 私は子猫を優しく見つめて、微笑みながら話し掛けた。 「お前はここに居ていいの」 そうして柔らかくゆっくりと、頭から背中を撫であげる。 「私たちはお前のことが好きだから、こうするのよ」 今度は百合子が、子猫の喉もとをこしょこしょとする。 私たちの言葉はわからないだろうけど。 もう怖いこと無いからゆっくり休んで、一緒に頑張って、元気になろうね。 胸の中で。声に出して。 精一杯、祈り、願った。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加