キミが

14/25
前へ
/25ページ
次へ
そうして3日後のことです。 「こんにちはー、猫ちゃん!元気!?」 いつものように、訪ねたらば。 「にゃーっ」 …えっ?! それまでとは全く違う元気な声で、私の顔を見て鳴いたのです。 「どうしたのこの子……!?なんで……」 両手をついて、箱の中の子猫をまじまじと見つめる私に、百合子がニコニコして言う。 「そうなのよ~、昨夜から急に元気になって!」 今まではいつ見ても横たわっていたのに、今日はダンボールの縁に手をかけて体を起こし、元気なコがご飯ねだるような、活き活きとした声を上げているのだ。 「ご飯も一生懸命食べるようになったし……」 嬉しそうに、百合子は続けた。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加