7人が本棚に入れています
本棚に追加
「これでどうだ!」
三人と別れてから6分ほどが経過していた。
ハヤトだけはその場に残り、自分の役割分のウロヴォロス堕天と対峙していた。
時々遠くから聞こえる銃声は仲間の存命の証、自分も負けてはいられない、と心中で鼓舞しながら闘いを続ける。
既に複眼、角の結合崩壊はした。残るは巨体を支える足のみ。
「くらえ!」
円の動きを巧く使い、ウロヴォロス堕天との距離を一定に保ちつつ両足を狙撃、斬りつける。それによりウロヴォロス堕天が何度目かの激昂をむかえる。だがそれこそハヤトの狙い目、怒りで耐性が低くなった足に今までとは比較できない猛攻を仕掛ける。Oアンプルを使い、それでは足りずにOアンプル改も使ってOPを回復し、ありったけの弾丸をウロヴォロス堕天の両足に叩き込む。
「ギャアアァァァ」
OPが尽きたとき、ようやく待っていた瞬間が訪れた。
ウロヴォロス堕天の両足がついに結合崩壊したのだ。
「あとは簡単だ」
スタングレネードを使い、動きを止めて一気に斬りかかる。溜まったOPでインパルスエッジを連射し、スタミナが切れる。
だがもう構わない、ハヤトの頭上に光が当たる。それは巨体が倒れた証拠だ。
「ふぅ、余裕だな」
軽口を叩きながら補喰し、コアを回収する。後は皆がまたここに集まってくるのを待つだけだ。
「…生きてるよな?」
先程から銃声は聞こえない。倒したのかはたまたやられてしまったのか。
「いや、何考えてんだ!俺が出来たんだ、奴らなら出来るに決まってるだろ」
その答えはすぐ分かった。
最初のコメントを投稿しよう!