一喰目

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「シンラ君、後で第四部隊を招集してほしいんだ」  区画移動用エレベーターで移動中のシンラ。途中で乗ってきたペイラー・榊にそう声をかけられた。 「…分かりました。ではすぐエントランスに…」 「いや、今回は支部長室に来てくれるかい?」 「?…分かりました」  そしてペイラーは役員区画で降りていった。 「…ということで支部長室に招集がかかっています」 「ふぅん、珍しいね、いつもならさぁ第一部隊ぐらいでしょ、そんな招集かかるの」  シンラの話にツバサが返した。  今はシンラの部屋に第四部隊の面々、シンラ、ツバサ、ジョンソンにハヤトが集まっている。 ――世界がアラガミに食い尽くされ、常に人類が絶滅の危機に脅かされる中でたどり着いた一つの答え、ゴッドイーター。  アラガミを作り出す細胞、オラクル細胞が埋め込まれた生体武器、神機を操りアラガミのオラクル細胞を断ち切ることで一時的に倒すことができる唯一無二の存在。  だが誰でもゴッドイーターにはなれず「適合」しなければならない。最近では新型と呼ばれるゴッドイーターとしての適合者も現れ、希望の目が出てきた。  しかし、あの事件により人類を救う計画であったエイジス計画が途絶え、人類は更なる危機に陥っていた 「失礼します」  ガチャ、と音をたててシンラが支部長室の扉を開けた。 「お!早かったね。私が予想したより351秒早かったよ」  どこかで聞いた事のあるセリフを言いながらペイラーが四人を迎えてくれた。 「僕たちに話があるんですよね?」 「そうなんだ、少々厄介なアラガミが現れてね。今アナグラに残っているゴッドイーターでこれに対抗できるのは君たちしかいないんじゃないかな」  ペイラーは含みを持たせた言い方をした。 「それでどんなアラガミが現れたんですか?」 「と、肝心な事がまだだったね。…ウロヴォロスだよ」  ピタッ、と四人の動きが止まった。 「しかも堕天種なんだ」  今度は四人の思考が止まった。そこから2.31秒の間が空きようやくシンラが口を開いた。 「ウ、ウロヴォロスですって?」 「そう」 「しかも堕天」 「おお、あってるよ」 「………場所~は?」 「エイジスだよ」 「あ、あんな狭いところに」
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