切っ掛けは、

中学三年生の春

私、北河優子は生徒会に入りました

理由は二つあります

一つは内申書に何か書いてもらうため

もう一つは生徒会の仕事に興味があったからです

在り来りでつまらない理由です

大阪に住んでいる友達のなっちゃんには「興味関心、二」という評価を付けられました

興味ならあるのに

高校生なら留年です

なっちゃんのせいで話が逸れてしまいました

今は生徒会の書記として働いています

最初は副会長に立候補したのですが、私が書道部に入っているという理由で書記に降ろされたのです

やはり私にそれほどの器はなかったか、と少しばかり落ち込みましたが、今は書記で良かったと思っています

生徒会書記になってからというもの、「北河さん、字綺麗だね」「読みやすくて助かるよ」などと褒めてもらったり、いつも一人で仕事をしている私を雑談に交ぜてくれたりするようになりました

生徒会の後輩も、ヒメヒマワリのような可愛い笑顔で話し掛けてくれるようになりました

普段余り話したり、笑ったりしなかった私は春一番に吹き飛ばされたようです