一.

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『キャーーーーッ!!!』 始業式。 大爆睡を決め込んでいた私は、絶叫に驚き目を覚ました。 「な、何?!」 「…お前初っ端から寝んなよ」 ハァ、という大きな溜め息と共に、呆れた声が聞こえた。 「だって始業式つまんないし…、何であんたここにいんのよ」 出席番号順に並ばされた私達。 名字が「中島」の私の隣にいるのは、名字が「佐田中」の友人、健人。 「前つまんねーから、場所変わってもらった」 …ふうん。 隣の子、そんなことする風には見えなかったけど。 『キャーッ!!!』 「何?!」 健人と会話をしていたため忘れていたが、何故始業式なのにこんなにうるさいのだろう。
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