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「本当驚きですね…」
「10年前と今の自分が一緒になるってあるんスね…」
「ハハハ、雲雀ちっせーのな」
「……ねぇ、この人達咬み殺していい?」
「本当、今と変わらないのなー雲雀」
そう言って山本武が僕の頭をぐりぐりと撫でた。
「ちょっと…いい加減に……」
「はぁ…その辺にしときなよ」
「そうだぞ、お前らちっとも話が進まねぇじゃねぇか」
「ハハハ、そうだねリボーン、ほら山本もその辺にしといて…ね?」
「分かったのな」
「それで、とりあえず聞いた話を要約すると、10年前の世界で改造された10年バズーカをリボーンに打たれやって来たら、今の雲雀さんと入れ替わる事なく、此方の世界に来てしまった、と言う事でいいんですか?」
「うん」
「しかも、"5分間"でなく"5日間"と時間も延びていると…」
「その辺りの信憑性はないけどね」
「でも夢の中で骸に言われたんですよね?」
「そうだけど」
「じゃあ……信憑性はあるでしょうね、残念ながら」
「そうですね、ヤツが出てきたのなら」
「………?何でそう言い切れるのさ」
「俺らもその経験者ですから」
「…………」
どんだけ人の夢の中に入ってきてるんだヤツは…。
「まぁ、骸も復讐者の牢獄に居て暇なんだろ」
「ハハ、そ…そうなんだろね」
「傍迷惑なやつッスね」
「まぁ、とりあえず何もしなくても、あと4日後には無事に帰れるみたいですし、よかったですね!」
「まぁ、ね」
「その間のお世話は雲雀さんに任せていいですか?」
「……仕方ないね」
「暴れない様にちゃんと見とけよ」
「ちょっと…子供扱いしないでくれる?咬み殺すよ」
「そ、その間の雲雀さんの任務はこっちでやるのでよろしくお願いしますね?」
「分かったよ。じゃあ、もう用はないだろ?」
「え?えぇ、もう心配する事は特に…」
「じゃあ、帰るらせてもらうよ」
そう言って彼は僕の腕を引いて、草食動物達の居る部屋から出た。
「あの雲雀さんが、10年前の自分と言えどあんな世話焼くなんて…」
「な、何か変な感じですよね十代目…」
「そうかー?いつもとそんな変わらない気がすると思うぜ?多分あれ、10年前の雲雀にだけじゃねぇか?」
「えぇ!?それって………」
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