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「………恭弥」
「…ん?何、恭」
「恭弥は、僕の事好きなんだよね?」
「なっ…!何をいきなり」
「いいから、ちゃんと答えてよ」
「……好き、だよ」
「フフ、そっか…ありがとう」
「…?何なの急にそんな事」
そう言うと、恭はどこか寂しげな笑みを浮かべて、
「もう、時間だ。恭弥」
「え?」
ボゥン
急に僕の周りに煙が立ち込める。
「え、何これ…」
「本当に、ありがとう恭弥。僕も君が大好きだよ」
「ちょっと、恭―…」
立ち込める煙の中、見えたのは、悲しみに顔を歪める恭だった。
「さよなら恭弥」
こうして僕は10年前の世界に戻った。
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