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朝食を済ませ、彼と草食動物達の所に向かった。
あの時の胸のざわつきはまだよく分からない、今まで出会った人に対してこんなに悩んだ事は無かった。群れるのは嫌いだし、勿論、群れを見るのも嫌だ。だからいつも独りだったし、自分もそれを望んでいた。だけど、彼と一緒に居るのがあまり嫌では無かった。しかも、昨夜は一緒の布団に寝ていたし。その事に特に驚いた。いくら10年後の自分と言えど、一緒に"群れる"のは無理だと思っていたから…。
「ねぇ、さっきから何を深刻そうに考えてるの?」
「……別に」
「ふぅん、まぁいいけど。あちらに着いたら、あまり暴れないでね」
「…分かってるよ」
その会話から5分後、目的の場所に着いた。その間一言も喋らなかったが特に気にはしなかった。
彼は扉を"コンコン"と二度ノックした。
「入るよ、沢田綱吉」
「あ、はい!どうぞ雲雀さん!」
そうして開けられた扉の中へ先に入った彼に続いて入って行った。
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