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紙ヒコーキが、落ちてた。
昇降口をでて、帰ろうと正門のもとへときた僕の目に、紙ヒコーキが飛び込んできた。
空から飛んできたってことじゃない。
落っこちてたのを、見つけた。ってこと。
土にまみれたそれは、さっさと帰る人の足に踏まれたらしくて、ぐしゃぐしゃになってた。
なんとなく、その紙ヒコーキが可哀想に思える。
気まぐれでおられて、飛ばされた挙げ句、踏まれる。
うーん。
変な感情だ。
とりあえず、それを拾ってみる。
簡単な折り方。
小学校が良く作るのとさほど変わりがない何の変哲もない。
いや、今はぐしゃぐしゃになってるけど。
手でできる限り紙を真っすぐに戻して、投げてみる。
5メートルぐらい。意外と、良く飛んだ。
結構会心の出来だったのかも。
そう思うと楽しくなって、僕はそれを家に持ち帰った。
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