紙ヒコーキ、発見

2/7
前へ
/29ページ
次へ
紙ヒコーキが、落ちてた。 昇降口をでて、帰ろうと正門のもとへときた僕の目に、紙ヒコーキが飛び込んできた。 空から飛んできたってことじゃない。 落っこちてたのを、見つけた。ってこと。 土にまみれたそれは、さっさと帰る人の足に踏まれたらしくて、ぐしゃぐしゃになってた。 なんとなく、その紙ヒコーキが可哀想に思える。 気まぐれでおられて、飛ばされた挙げ句、踏まれる。 うーん。 変な感情だ。 とりあえず、それを拾ってみる。 簡単な折り方。 小学校が良く作るのとさほど変わりがない何の変哲もない。 いや、今はぐしゃぐしゃになってるけど。 手でできる限り紙を真っすぐに戻して、投げてみる。 5メートルぐらい。意外と、良く飛んだ。 結構会心の出来だったのかも。 そう思うと楽しくなって、僕はそれを家に持ち帰った。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加