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「さあ!第二回戦始まりました。新星ロッシーニョ・レヴェナントに対しまして、シチリアのファンタジスタの異名を持つセルジオ・スパグノーラ~!彼は現在ローマに在住。満を持して、このローマ大会に参戦。シチリア島時代は、数多くの技を使い観衆を魅了して来ました~。片やレヴェナント選手は、ついこの前の第7回コッルターレコングレッソ全国大会で運悪く事故にあったマルコ・レヴェナント選手の兄。今回は弟の無念を晴らしに来たのか~!………」
「セルジオ…スパグノーラ……!?思い出したぞ!奴か…。どこかで聞いた名だと思ってた」
ロッシーニョは、その名前に聞き覚えがあった。
2機が双方睨み合うように、コロッセウムの中央に立つ。
ロッシーニョが、唐突に無線を入れた。
「おやっさん!相手の無線の周波数はわかるか?」
「ああ、わからんでもないが…。試合中は、相手方と話すのは禁止になってるぞ」
「わかってる…でも教えてくれ」
「分かった…少し待ってろ…」
そして、試合開始のホイッスルが鳴った。
2機のM.Aが、走り出した。双方円を描きながら、相手の出方を見る。
仕掛けたのは、ティグレだった。
奴はジグザグに走りながら、ドミナントに接近。
ロッシーニョは、距離を保とうと必死に逃げるが、奴の複雑な動きが読み取れない。
奴の剣が、左脇を擦った。
ドミナントは走りながら、ティグレの左側から剣を振り下ろした。ロッシーニョは、同時にティグレに対して、無線を入れた。
「…お前もしかして…」
「その声はやはり大尉……」
ティグレはその攻撃をひらりとかわした後、ドミナントとの距離を取った。
「久しぶりですね…大尉……よもやグラディエイターになっていたとは…」
2機の間に、再び緊張が走る。
剣を両手で構える2機。
「ここで会ったのも何かの縁ですね…。敵は取らせてもらいます!」
ティグレが走り出すと、ドミナントが防御体勢に入って、剣を構えた。
ティグレの剣が頭上から振り落とされると、それをドミナントの剣が受け止める。
徐々に、体重をかけていくティグレの剣に、じりじりと押されていく。
「待ってくれ!セルジオ!あの時は仕方無かったんだ」
ドミナントがパワーに任せ、ティグレを弾き飛ばした。
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