俺の上半身と君の嫉妬

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光「薮。」 薮「…」 光「なんでシカトすんの?俺なんかした?」 薮「…光は悪くないから。」 光「悪くないなら、不機嫌な理由は何?」 薮「…。」 光「やーぶ、黙るのはなしだよ。」 俺の顔も見ようとしない薮の顔を無理矢理俺のほうへ向ける。 そこには今にも目から涙が溢れ出しそうな薮の姿。 光「え…や、ぶ?」 薮「見んなっ、!」 光「ど、どうしたんだよ」 薮「光は悪くない。俺が悪いんだ…。」 光「え、ちょい薮…?」 独り言のように 「光は悪くない、俺が悪いんだ」 とつぶやく薮。 なにがあったかわかんないが、確実に俺は関係してるのはわかる。 涙をぼろぼろと流している薮を抱きしめ背中を優しくなでる。 光「薮、話して?薮が泣いている理由に少しでも俺がいるのなら、俺は薮に謝りたい。」 薮「光は悪くない…」 光「だとしても、俺が関係してるんだろ?大丈夫、なにが理由でも俺は薮を嫌ったりしないから。」 薮「…。」 光「薮。」 俺の背中に腕を回し、ぎゅっと抱きついてくる薮。 小声で 「ほんとに嫌わない…?」 なんて上目使いで聞いてくる。 その姿に 「かわいい」 なんて思いつつ、頷く。 _
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