強力な力

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「何を」 撫でられながら杏を涙目で見る 「君は優しいくて強い。だから自分が犠牲になって他人を助けようとするんだ。友達もそうやって守って助けていたんだろ?そして化け物を見て私もいずれ狙われると思って人を巻き込まないようになるべく人との関わりを断っていたんじゃないかな?」 杏はまっすぐ魅奈の目を見る。 「巻き込まないように神社まで来た。だけど恐くて本人に恐くて奥にいる時一人で震えていた。死ぬ時は誰だろうと恐いにきまっている。俺を見た時は緊張と恐怖の糸が切れてしまった。だけど我に返り巻き込んでしまった罪悪感に駆られた。しかし俺が秘密の通路を知っていたから助かる希望と違和感を覚えた。違和感より希望にかけてついて来たんだろ?なら最後まで希望を捨てずにいて欲しい。俺を信じるのはこの時だけでいい…だから助かる事を信じて、そしてコレが終われば本当の自分に戻って生活をしてくれ」 「私…私は」 口を押さ涙は溢れ出しその場に崩れ沢山泣いた。 この人は、会って一時間も立っていないのに私の心を理解した。違和感や安心した事、当日の私を知っていた家族や友達がわからかった事を、今私は自分に正直になり泣いている。正直になる時はもうないと思っていたんだ。本当に安心が出来て泣いている
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