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「もう恐くないよ」
頭を優しく撫でる。少女は顔を上げ杏と目が合う
暖かい人それに優しそうな人だ。何処かで会った気がする。いきなり抱き着いてかなりビックリしただろうか?アレ私そういえば私自分から抱き着い…
自分のやっている事が急に恥ずかしくなり素早く離れ杏に背を向けてしまう。杏は少女の気持ちを察し苦笑した。
「す、すみませんいきなり、だ、抱き着いたりして私は悲しいとか心細いとかじゃなくただかくれんぼをしていただけで」
言い訳が苦しい過ぎる。でもさっきよりは、良い表情してる。緊張の糸が切れたみたいだな。しかしこれはツンデレでは?いやいやそれよりあそこまで何に怯えて逃げていたのかを聞かないと
「俺は天夏 杏 君は?」
少女はゆっくり体を前に向け顔を少し赤らめているのがわかる。杏は可愛らしいと思った
「私は功梨 魅奈です。貴方…天夏さんは何でこんな所に」
「さっき信号で君を見てただ事でないと思って追って来たんだ」
彼女の表情は一瞬にして変わる。何かに恐怖している表情に
「私巻き込んで」
巻き込まない為に必死に走って来たのに巻き込んでしまった。私の事を心配して追って来てくれた人を死の匂いがする場所に連れて来てしまった
魅奈は罪悪感に満たされる。その顔を見てやはり尋常じゃないと再認識すると外から硬いものを砕く轟音が神社内全体に響き渡る。
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